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.stcファイルの解説


恒星用.stcファイル


.stcファイルは恒星定義ファイルです。 Celestiaでは恒星を定義するのに「Hipparcos番号」を使います。
Hipparcos番号とは、ヒッパルコス衛星のデータを用いて距離を測定された恒星に割り当てられた番号です。
架空の恒星を作る場合にもHipparcos番号を適当に割り当てます。
Celestiaに存在する実際の恒星と番号がかぶらないようにするために300000〜600000位が妥当です。
1.4.0以降ではHipparcos番号を設定する必要はありません。
.stcファイルでは次のように恒星を定義してください。
なお、以下の例ではHipparcos番号500000を割り当てています。
# HIP 500000
500000	# Hipparcos番号
{		
	RA  98.0
	Dec  5.04
	Distance  5500
	SpectralType "G0"
	AppMag 15
} 

1.3.0ではHipparcos番号のみをstcファイルに記述できます。
恒星名は別途starnames.datに記述してください。詳しくはこちら
1.3.1以降ではHipparcos番号と恒星名を連記できます。
例:Fakestarという名前のHipparcos番号500000の恒星を作る場合

# HIP 500000
500000 "Fakestar" {
	RA  98.0
	Dec  5.04
	Distance  5500
	SpectralType "G0"
	AppMag 15
} 
コロンで区切って複数指定する事もできます。
500000 "Fakestar:Usokusei" {
1.4.0以降ではHipparcos番号を記述する必要はありません。
"Fakestar:Usokusei" {
なお、恒星名はCelestiaで既に存在する恒星名と被らないようにしてください。
指定した位置に恒星が表示されず、既にある同名の星を置き換えてしまうおそれがあります。

なおCelestia上ではこの恒星は"HIP 500000"と入力すれば指定できます。

RA

Right Ascension - 視赤経。0°〜360°で指定。

Dec

Declination - 視赤緯。 -90°〜90° で指定。

Distance

太陽からの距離。単位:光年。
なお、値を約16000以上にすると接近してもその天体が表示されない、といった事が起こります。

SpectralType

スペクトルタイプ。この値に応じて星の色が決まります。
太陽ならばG2Vとなります。 "G"はスペクトル型を表し、その次の"2"はスペクトルのさらに細かい分類を表しています。
これらは天体の温度を表しています。
分類は以下の通りです。 温度による分類
スペクトル型名表示おおよその表面温度
OClass:O30000K〜
BClass:B11000〜30000K
AClass:A7500〜11000K
FClass:F6000〜7500K
GClass:G5000〜6000K
KClass:K3500〜5000K
MClass:M〜3500K
その他の分類
スペクトル型名表示説明
LClass:L質量が少なくて通常の核融合反応が起こらない恒星です。
表面温度は約1500〜2000K。
TClass:TTタウリ星です。表面温度は約〜1000K。非常に若く、密度の低い星です。
原始星から主系列星への過程として位置づけられており、HR図では主系列星の上方に位置します。
CClass:C炭素星です。スペクトル型G、K、Mの恒星と特徴が重複してる部分が多いですが、炭素を多く含んでいます。
RClass:Rかつてスペクトル型Kに相当する炭素星として位置づけられていたスペクトル型です。現在ではCを使用しています。
NClass:Nかつてスペクトル型Mに相当する炭素星として位置づけられていたスペクトル型です。現在ではCを使用しています。
SClass:Sスペクトル型がMとCの間で、恒星内でチタン酸化物が亜鉛酸化物に置き換えられつつある恒星です。
スペクトル型Mの恒星がチタン、スカンジウム、バナジウム酸化物を含むのに対して、亜鉛、イットリウム、バリウムなどのより重い元素を含んでいます。
WClass:Wウォルフ・ライエ星です。非常に温度が高く、水素の代わりに殆どの成分がヘリウムで構成されている青色巨星です。更にWCとWNに分けられ、WCは温度がWNより高いですが明るさはWNほどではなく、逆にWNは温度はWCほど高くないですがWCより明るくなっています。
DClass:D白色矮星です。恒星が一生を終えた後の残骸です。更にDA、DB、DC、DO、DQ、DZに分けられます。
QClass:Q中性子星です。名前の通り中性子でできており、密度は1014g/cm3にもなります。
大きさは8〜20kmくらいで、数百ミリ秒〜数秒程度の非常に速い周期で自転しています。
Celestiaでは自転周期は1秒、としてあります。
XClass:Xブラックホールです。黒い星で表されます。左の図では分かりやすいよう背景に天の川を映しています。
なおスペクトル型に続く数字は0〜9の間で決まり、この値が大きいほどそのスペクトル型の中では明るい星となります。
"V"はローマ数字で、光度階級で、恒星の明るさを表し、小さいほど明るい星になります。
なお多くの主系列星はここの値が"V"になります。
このローマ数字が指定されていない場合、Celestiaでは自動的に主系列星と見なされます。
主系列星とは(Wikipedia)
なおスペクトル型がD、Q、Xの場合はこれらの数値はつきません。
以下は明るさとの関係です。
光度階級恒星の大きさ
Ia0超巨星、Iaより明るい
Ia超巨星、Ibより明るい
Ib超巨星
II輝巨星
III巨星
IV準巨星
V主系列星
VI、sb準矮星

AppMag/AbsMag

AppMagは実視等級。AbsMagは絶対等級。
スペクトル型と合わせて星の明るさ・大きさが決まります。

以下のパラメータは1.4.0以降で使用できます。

Texture

恒星表面のテクスチャを設定します。
例:
	Texture "starsurface.png"

Mesh

3Dモデルファイルを指定します。.3dsファイル、.cmodファイル、.cmsファイルが指定できます。
これにより任意の形の恒星を作る事が出来ます。
例:
	Mesh "ovalstar.3ds"
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二重星・多重星の定義


1.4.0以降のバージョンでは、.stcファイルで多重星を定義する事もできます。
以下ではアルファケンタウリの例を示します。

Barycenter "Rigel Kentaurus:Toliman:ALF Cen:Gliese 559"
{
	RA 219.917516  # mass ratio 1.09:0.92
	Dec -60.837128 #
	Distance 4.365
}

Barycenter

多重星系の重心を定めます。RA、Dec、Distance項の定義は通常の恒星と同じです。
71683 # ALF Cen A
{
	OrbitBarycenter "ALF Cen"
	SpectralType "G2V"
	AppMag 0.01

	EllipticalOrbit {
		Period          79.914
		SemiMajorAxis   10.765   # mass ratio 1.09:0.92
		Eccentricity    0.5179
		Inclination	82.986
		AscendingNode   67.726
		ArgOfPericenter 3.772
		MeanAnomaly     200.119
	}
}

71681 # ALF cen B
{
	OrbitBarycenter "ALF Cen"
	SpectralType "K0V"
	AppMag 1.34

	EllipticalOrbit {
		Period          79.914
		SemiMajorAxis   12.755   # mass ratio 1.09:0.92
		Eccentricity    0.5179
		Inclination	82.986
		AscendingNode   67.726
		ArgOfPericenter 183.772
		MeanAnomaly     200.119
	}
}

OrbitBarycenter

恒星の公転の中心を指定します。Barycenterの名前を指定してください。
SpectralType、AppMagについては通常の恒星と同じです。

EllipticalOrbit

.sscファイルのEllipticalOrbitと同様です。こちらを参考にしてください。

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